航空性中耳炎の対策について【耳抜きができない】
数年に一度、フライト中に耳抜きができず耳が痛くなる事がある。それはもうとんでもなく痛い。
これは航空性中耳炎という症状の一つで、おそらく私が一生付き合っていく症状なんだと思っている。今回は、私が行っている対策などを紹介したいと思う。
航空性中耳炎について

航空性中耳炎とは、飛行機の上昇・降下時に生じる急激な気圧変化によって、鼓膜内外で気圧差が生じることで起こる耳のトラブル。
国際線の場合、飛行機は高度10,000m付近を航行しているが、機内の気圧は「標高約2,000m程度の場所」に相当する気圧に調整されているらしい。
それでも、離着陸時の機内では、短い時間に標高2,000m相当の気圧の変化が生じていることになる。
その急な気圧の変化に耳が対応できないと、航空性中耳炎になってしまうということである。
航空性中耳炎が起こる仕組み

まずは、航空性中耳炎が起こる仕組みについて。
耳の奥には鼓膜という膜があり、鼓膜の奥にある中耳という空間は、耳管によって鼻と繋がっている。
通常時、外耳と中耳の気圧は同じで、鼓膜に気圧が掛かることはない。
離陸時

飛行機が上昇すると、機内の気圧が下がり、相対的に中耳内の気圧が上がるため、鼓膜が内側から圧迫されることになる。
しかし、この場合は比較的簡単に中耳から空気が抜けていくので、飛行機が上昇する時は航空性中耳炎になりにくいらしい。
着陸時

一方、飛行機が降下すると、機内の気圧が上がり、相対的に中耳内の気圧が下がることで、今度は鼓膜が外側から押される形となる。
この場合、なんとなくイメージできると思うが耳管は開きにくく、外耳と中耳の気圧差が解消されにくい。そのため、航空性中耳炎は飛行機が降下する時に起こりやすい。
ほとんどの人は、つばを飲み込んだりするだけで、耳管が開き気圧調整ができるが、鼻づまりがある人などはこの調整が上手にできないことがある。
鼓膜が圧迫されることで耳に激痛が走り、これが長く続くと、鼓膜の裂傷、中耳内部の出血等が発生するらしい。
私の場合の症状

私の場合、日常的に左右どちらかの耳の耳抜きができない状態である。それに気がついたのが10年前に沖縄の海でダイビングをした時だった。
水中を深く潜ると鼓膜にかかる圧力が高くなるため耳抜きが必要だが、いくら耳抜きをしても片方の耳しかできなかった。あとで耳鼻科に相談すると「鼻と耳をつなぐ耳管が詰まっている。」みたいなことを言われた。
ただ、耳抜きができなくて困るのはダイビングくらいで、今後の人生でダイビングさえしなければ問題ないと思っていたし、当時は飛行機に乗っていても、航空性中耳炎になったことはなかった。

しかし、それから数年経った頃、ついにフライト中に航空性中耳炎を発症するようになってしまった。
着陸に伴って機体が降下する時に、耳の気圧調整がうまくいかず耳が痛くなり、高度が下がるにつれて痛みが増してくる。
唾を飲み込んでも、あくびをしても、鼻をつまんで耳に空気を送り込んでも、どうにもならず、本当につらかった。
頭を強く叩いてみたりしたので、周りから見るとヤバい人に見えたと思う。
それからというもの、数年に一度の頻度で航空性中耳炎を繰り返すようになってしまった。
医者の見解

改めて耳鼻科の先生に見解を伺ったところ、私の鼻の穴が内部で曲がっており、「常に左右どちらかの鼻が詰まっているような状態」だそうだ。
そのため、左右どちらかの耳で耳抜きが出来づらくなっているとのこと。

それと、「人より鼓膜が柔らかい」と言われた。高層ビルで働いている人に多いらしい。
私の場合は、自宅も職場も3階なので、おそらく原因は別。
昔は今よりもアレルギー性鼻炎がひどく※、鼻づまり、目のかゆみに悩まされていた。鼻をかむ時に強くかみすぎていたのが原因かなと私は思っている。
※大学生の時にアレルギーの血液検査をしたところ、スギ、ヒノキ、イネ科などの値が高く、医者からは、「ここまで数値の高い人は見たことがない」と言われたレベル。
処方された薬
結局、お医者さんからは、体調を整えてから飛行機に乗るようアドバイスを受け、以下の薬を処方された。
・アレルギーを抑える錠剤→アレルギー性鼻炎による鼻づまりを予防 ・鼻づまりを抑える点鼻薬→鼻づまりがひどい時に使う ・鎮痛剤→航空中耳炎になった時の痛め止め ・細菌感染を防ぐ薬→航空中耳炎が悪化した時に使う
また、「もし、航空中耳炎になったらまた来てください。治しますから。」という頼もしい言葉もいただいた。
対策
以上を踏まえ、私が行っている航空中耳炎対策を書いていく。
①風邪を引かない(最重要)

お医者さんに言われた通り、たしかに体調が悪い日に航空中耳炎になっていることが多い気がする。風邪を引いて鼻が詰まり、耳管が機能しなくなってしまうためだ。
旅行前には栄養と休息をしっかり取り体調を整える、日本より寒い場所に行くときは防寒対策を怠らない、というような対策が1番大切。
②花粉症の時期は乗らない

花粉症がひどい人は、花粉症の時期をずらしたほうが良い。
私の場合はスギ・ヒノキ・イネ科の花粉がひどいので、スギ・ヒノキなどの花粉が多い春と、イネ科の花粉が多い秋は極力避けるようにしている。
耳鼻科やアレルギー科の病院に行けば、アレルギー検査をしてもらうことも可能。自分がどの植物にアレルギー反応を示すのか、事前に知っておくのも良いかもしれない。
③アレルギーの薬を飲んでおく

とはいえ、花粉の都合で旅行時期を決めれないときもある。そんな時は、フライトの数日前からアレルギー性鼻炎の薬を服用して、とにかく鼻の通りを良くするよう心がけている。
④大量のティッシュを持参

フライト中は極力鼻が詰まっていない状態ですごしたい。
にも関わらず、ティッシュが無いので鼻をかむことが出来ない、なんてことはあってはならない。常にティッシュとゴミ袋を手元に置いておき、いつでも鼻をかめるようにしている。
⑤着陸の時に起きる

離陸時より着陸時のほうが航空性中耳炎になりやすいと言われており、実際、私も全て着陸時に発症している。
モニターは常に機体の高度が表示されている画面にしているし、着陸前には起きるよう心がけている。
⑥あくび連発
耳抜きが出来ない私が鼓膜内の空気圧を調整するためには、唾を飲んだり、あくびをするのが効果的で、個人的にはあくびが一番成功率が高い気がする。
今では、たとえ眠くなくとも、離着陸の際に勝手にあくびが出るような癖がついた。
⑦点鼻薬を持参(保険)
医者に処方してもらった鼻づまりを抑える点鼻薬も、もちろん手元に置いておく。
ただしコレは極力使いたくない。なぜならこれがダメだったら他に打つ手が無いからだ。
「最悪コレを使えばなんとかなるかもしれない。」という最終手段として持っておく、お守りのようなものだと思っている。
私の手荷物
以上を踏まえて私が手荷物として持っている荷物がこちら。

・ポーチ ・ティッシュ ・ティッシュを入れる袋 ・kindle ・点鼻薬
座席の上に閉まっておく機内持ち込み手荷物とは別に、これらの手荷物を首にかけておき、いつでも鼻をかめる状態にしておく。
意外に大事なのは「ティッシュを入れる袋」。ゴミをどうするか気にすることなく、鼻をかむことができる。
それと、少しでも耳への負荷を減らすために、イヤホンは付けないようにしているが、多分効果はない。
ちなみに、耳栓を試したことがあるが効果がなかった。
まとめ
飛行機に乗る時は、毎回ヒヤヒヤしながら飛行機に乗っているし、極力乗たくない乗り物ではあるが、飛行機に乗らずに海外旅行に行くなんてのはほぼ不可能。できる限りの対策を行って飛行機に乗るしか無い。
改めて対策を見返しても「コレをやれば大丈夫」なんて対策は一つもなく、地道な対策を重ねるとこで発症のリスクを下げている感じ。
人によって効果的な対策は違ってくると思うが、同じ症状に苦しんでいる人の助けになれば幸いである。