黄龍の旅行記【中国・四川省】
2025年9月3日~9月7日、九寨溝・黄龍旅行の旅で訪れた黄龍の旅行記。
黄龍について

中国・四川省にある黄龍は、美しい棚田のような池が連なる渓谷で、近くにある九寨溝と同じく世界遺産に登録されている。
黄龍が形成された過程は九寨溝と似ている。隆起した炭酸塩岩(石灰岩など)の層に、氷河の侵食作用によって谷が形成され、炭酸カルシウムを豊富に含む水が流れ続けた結果、棚田状の池や滝が形成された。
水中に含まれる炭酸カルシウムが沈殿してできた堆積物を石灰華といい、この記事では石灰華でできた棚田状の池を石灰華池※と呼ぶことにする。
※他にも石灰棚、畦石池、リムプールなどという言い方もある。

九寨溝から比較的近いため、九寨溝と合わせて訪れる人も多いと思う。
世界遺産としての黄龍

登録名:黄龍の景観と歴史地区
登録年:1992年
登録区分:自然遺産
登録基準※:(7)
※世界遺産に登録されるためには(1)~(10)の登録基準を1つ以上満たす必要がある。
(1)~(6)は文化遺産基準、(7)~(10)は自然遺産基準。
登録基準とその内容(私が[UNESCOのサイト](https://whc.unesco.org/en/list/638)を見て要約したもの)を書いていく。
(7)「類まれな自然美や美的重要性を持つ自然現象や景観を含むもの」 →多様な山岳景観と石灰華湖、滝などのカルスト地形が融合した他に類を見ない景観
黄龍と九寨溝は場所も近く、登録された年、登録基準も同じで、私も昔は1つの世界遺産かと思っていたが、黄龍と九寨溝は別々に登録されている。
九寨溝から黄龍へ

中国が大きすぎるため、地図で見ると目と鼻の先に思えてしまう黄龍と九寨溝だが、そこそこ距離があるので、バスで移動すると3時間くらいかかる。
黄龍九寨駅から九寨溝に移動した時、外国人がTrip.comで予約したバスに乗る難易度が高いことが判明したので、今回はバスセンターでチケットを購入することにした。
前日に訪れた九寨溝についての記事はこちら 九寨溝の旅行記【中国・四川省】

バスセンターは九寨溝公園入口から徒歩で20分くらいの場所にある。

黄龍に行く前日(九寨溝観光後の夕方)、52元(≒1,150円)でチケットを購入して、当日、時間通りに行くと乗ることができた。

時刻表をみる限り、黄龍行きのバスは朝の時間帯しか運行していないようだった。

7時20分に九寨溝を出発して黄龍に到着したのは10時30分くらいだった。
黄龍の全体図

黄龍は南側に行くにつれて標高が高くなる谷状の地形。公園内で最も標高の高い五彩池の標高は3,576mで公園入口からは約300mも登る必要があるが、ロープウェイを使えば五彩池とほぼ同じ標高まで登ることができる。
過去の経験から3,500mを超えると高山病になることが分かっていたので、ロープウェイを使うことにした。
黄龍公園の入場料はTrip.comで事前に購入していて3,483円だった。
ロープウェイ

九寨溝からのバスはなぜか黄龍公園入口を素通りして、ロープウェイの入口付近に停車した。
バスを降りたところに荷物を預けるところがあったので、10元(≒220円)で荷物を預けた。
黄龍の入場チケットは事前に購入していたが、ロープウェイのチケットは購入してなかったので、チケット売り場で上り片道チケットを80元(≒1760円)で購入。ほとんど並ぶことなくロープウェイに乗ることができた。

黄龍のロープウェイはめちゃくちゃ急勾配で、体感的にはほぼ垂直に登っている感じだった。
観光バス

ロープウェイを降りると、黄龍の目玉である五彩池近くまで運行している観光バスがあるが、徒歩でも行くことができる。
遊歩道の途中に展望台があると書いてあったので、私は徒歩で行くことにした。

展望台はロープウェイのりばから5分、10分くらい歩いたところにあって、黄龍渓谷を上から眺めることができる。

ただ、展望台以外の道は両側を木々に囲まれていて基本的には木しか見えない。同じような道を1時間ほど歩くことになる。
遊歩道はほぼ平坦だが、標高が高いので早歩きすると息が切れる。
近くを通り過ぎる観光バスの音を聞くたびに、展望台から引き返して観光バスに乗っておけばよかったと後悔した。
黄龍古寺

遊歩道を歩くこと1時間くらいで、ロープウェイを使わずに登ってきた人たちと合流した。酸素スプレーを吸ってる人もチラホラいてしんどそうだった。
そこから少し登ると大きめの寺があって、さらに階段を登っていくと五彩池がある。
標高が高いのと晴れてて暑かったので、階段を上るだけでもかなり疲れた。
五彩池

五彩池は、黄龍の石灰華池の中で最も有名な場所で、黄龍の公式サイトによると世界最大かつ最高標高の露天石灰華池群とのこと。
池もきれいだが周囲の山もとてもきれい。
その名の通り、白、黄、茶、緑、水色と素人目に見ても5つの色を確認することができた。ちなみにネットで調べたところ中国語で「五彩」とは「色鮮やかな」という意味もあるらしい。


この日は晴れていたので白い石灰華がとても眩しかった。
五彩池を見た後くらいから高山病で頭が少し痛くなってきたが、これから谷を下るため気持ちは楽だった。
争艶池(争艳彩池)

谷を歩いて下ること30分くらいで争艶池に到着した。

争艶池は黄龍で2番目に大きな石灰華池群で、水はエメラルドグリーン色。

遊歩道と池の距離が五彩池より近い分、一つ一つの池が大きく、一段一段の高さが高く感じた。
また、木々が生えているのもよかった。
盆景池

盆景地は名前の通り盆栽のような低めの木が生い茂っている石灰華池。

他にも名前の付いた池があったが、正直どれがどの池かよくわからない。
金沙鋪地(金沙铺地)

「黄金の舗装」という意味の金沙鋪地。

黄龍は、黄色い龍が谷を登っているように見えたことからその名が付けられたらしい。
言われてみれば、金沙鋪地の斜面が巨大な龍の背中で、一段一段が龍の鱗のように見えなくもない。見えてくる。

迎賓池(迎宾池)

ロープウェイを使わず普通の入口から入ると、最初に見ることになる池。

流石に同じような池ばかりで飽きていたところ、最後にかわいいリスを見ることができたのでよかった。
訪れたルート

10時30分くらいにロープウェイ口に到着してから、黄龍を観光して公園入口に戻ってきたのが14時くらい。
ちなみに黄龍観光後は、ロープウェイ口まで預けた荷物を取りに行き、バスを探したがチケット売り場のようなものはなかったので、DiDiというアプリでタクシーを呼び、黄龍九寨駅まで戻った。
黄龍から黄龍九寨駅まではタクシーで92元(≒2.000円)ほどかかったが、遠かったし、成都行きの高速鉄道の時間が迫っていたので仕方ない。
ロープウェイ口は閑散としていたが、公園入口の方は人がたくさんいたので、何かしらがあったのかもしれない。
感想
黄龍を訪れてみての感想を書いていく。
①九寨溝とは違う良さがある

九寨溝は比較的大きな湖や迫力のある滝があり、黄龍には美しい石灰華池がある。どちらも絶景で甲乙つけがたい。
2つの世界遺産の距離は比較的近く、形成過程も似ているにも関わらず、どうしてこんなに違う景観が生まれるのか不思議に思う。
②ロープウェイが便利

ロープウェイと観光バスを使えば30分くらいで五彩池の近くまで行くことができるし、仮に高山病で苦しくなったら、五彩池だけ見て観光バスとロープウェイで下に降りることもできる。なかなか便利だ。
欠点としては、最初に五彩池を見ることになるので、後から見る他の石灰華池が消化試合のように感じてしまうかもしれない。
③バリエーションは少なめ

五彩池は石灰華が白、黄、茶と色のバリエーションが豊富だが、他の池の石灰華は基本的には黄色。形状などはそれぞれ違うけど、ちょっと飽きてくる。
オススメ度
★★★★★ 星5
トルコのパムッカレという似たような場所に行ったことがあるが、ほとんど水が流れておらず、ただただ白いだけ。それに比べて黄龍はとても良かった。
標高が高くて高山病の心配があったが、個人的には少し頭が痛くなった程度。
九寨溝に負けず劣らずの絶景だった。
九寨溝・黄龍旅行のまとめ記事はこちら 九寨溝・黄龍旅のまとめ記事